Corporate Bond
今回の論点は社債である。
社債の会計処理の方法は2種類あり、定額法と利息法と呼ばれている。いずれも償却原価法と呼ばれる処理で、計算方法が異なるだけである。
ちなみに、一般的には利息法が用いられるが、継続適用を原則として定額法を採用しても良いとのこと。
償却原価法 債券を額面より高い価額または低い価額で取得した場合、その差額を満期までの残存期間で按分して毎期計上し、バランスシートに反映させる会計処理方法。
つまり、社債を発行したとき、額面よりも安い価額で発行した場合に、その差を定額で償却していくか、利息率によって償却していくかの差である。
定額法
話を簡単にするため、以下の問題を考える。
X1年4月1日(期首)に額面総額4,000円 の社債を次の条件で発行した。
- 発行価額額面@100円につき@95円
- 利息率6%
- 利払日は3月末
- 償還期間5年
- 償却原価法(定額法)
X1年4月1日の仕訳
X1年4月1日の発行日の仕訳は、社債発行価額は、
4000 x @95/@100 = 3800円
なので、以下となる
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
当座預金 | 3800 | 社債 | 3800 |
X2年3月31日の仕訳
X2年3月31日の決算日と利払日なので、利息の支払いと社債を定額法で減価償却していく。
利息の支払いについては、利息率6%であるので、額面総額4,000円と併せて
4000 x 0.06 = 240円
よって、
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
社債利息 | 240 | 当座預金 | 240 |
次に減価償却は、額面総額と簿価の差額
4000 - 3800 = 200円
を5年で定額で償却していくから、毎年
200円 ÷ 5年 = 40円
なので、
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
社債利息 | 40 | 社債 | 40 |
となる。
あとは、利息の支払日が期中の場合は、月で分配したり、決算日月以外では未払い勘定を使う。